何故、足なのか?〜足から考える予防的視点〜

病院に来てからでは遅い

 

理学療法士の資格を取るために必要な通過儀礼、臨床実習。

私もその洗礼を受けるのだろう。。。

 

そう思っていたものの、幸運な事に私の臨床実習は「当たり」でした。

 

臨床実習で出会った先生が言っていた言葉の1つ1つが今の私の目指すべき方向性を示してくれています。

その言葉の1つが『病院に来てからでは遅い』という言葉でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1度壊れたマグカップは、いくら接着剤でくっつけても買った時の状態には戻らない。

人間の身体も同じだと思います。

 

 

病気や怪我をすると、自分で身の回りのことができなくなることがあります。

病院にはそんな方がたくさんいらっしゃいます。

 

 

要介護になり自分で身の回りのことができなくなると、元の生活に戻るのは難しくなります。

そして、元の生活に戻れなくなって初めて、今までの生活のありがたみを感じるものです。

 

 

 

 

1度壊れたマグカップは元には戻りません。

 

 

でも、大切に大切に使っていれば壊れるのを防げるかもしれません。

 

 

 

 

 

 

自分の身体を守ってくれるのは自分しかいません。

自分の身体に意識を向け大切にしていくことで壊れるまでの時間を延ばせるかもしれません。

 

 

 

 

人生100年時代。

自分の身体は自分で守る」ということが予防に繋がると私は考えています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

健康寿命って・・・?

「寿命」と「健康に過ごせる寿命」の差のことを健康寿命と言います。

 

要介護になってしまった方達の介護が必要になった原因についてこんなデータがあります。

引用:厚生労働相:平成28年国民生活基礎調査の概況.2016. Available from URL:
 www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyousa16/dl

 

 

認知症、高齢による衰弱、骨折・転倒、関節疾患、糖尿病は、すべて「」に関わりがある気がしませんか?

 

足元から身体を整えていくことで、このようなトラブルを未然に防ぐことができるかもしれません。

 

 

 

 

 

 

転倒

 

 

 

 

 

介護が必要になるとされる原因の数々。

 

 

よく見てみると転倒に関わるものも多いようです。

  

 

 

 

 

また、転倒の発生場所を見てみると、

施設内高齢者はベッドサイドで、在宅高齢者は外出時に多く転倒が発生しているそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰も転びたくて転んでいるわけではありません。

転倒には内的要因と外的要因が存在します。

 

在宅高齢者の転倒頻度が日中の外出時に多いことを考えると・・・

外的要因である靴も重要であることが想像できます。

 

 

 

 

 

 

足裏の感覚は優れている?!

人間の足裏の感覚は手指・唇に次ぐ3番目に優れていると言われています。

これを聞くと

 

 

す、、、

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

素晴らしい!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と思う方もいらっしゃるかと思います。

しかし、そう甘くありません。

 

 

 

 

加齢に伴い鈍くなるのが最も早いのも足裏の感覚なんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

きんさん、ぎんさんをご存知でしょうか?

きんさんは、認知症を患い歩けずにいました。それに対し、ぎんさんは非常に元気だったそうです。

そんなぎんさんの口癖が『人間足から死ぬ』という言葉です。

 

 

足は人間の土台となる場所です。

 

バランスボールの上に立つよりも、硬い床に立っている方が安定しそうですよね?

足元が崩れれば土台の上に乗っているものも崩れますが、しっかりしていれば上に乗っているものもしっかりしてくるように思います。

 

 

 

 

 

 

 

足から考える予防的な視点

転倒したり、身体に支障が出るよりも前に足には様々な異変が生じているように思います。

衰える前に足元に注意を向けることで足のトラブルだけでなく、足から生じるトラブルを予防していくことが可能ではないでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

  

足は唯一地面と接する場所?

よく耳にする言葉ですね。

 

 

 

自分の足元をよく見てください。

外出中の方の多くは靴を履いているはずです。家の中にいる方でもスリッパを履いている人もいるかもしれません。

 

ここでは、外出中のことを考えてみます。

そう考えると、本当に地面に接しているのは靴です。

 

 

 

誰でも簡単にできる足トラブルの予防策が、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自分に合った靴を履くことです。

 

 

 

 

 

つまり、シューフィッティングが重要になります。

シューフィッティングについてはまた別の記事でまとめていきます。

 

 

 

 

もちろん合った靴だけ履けば良い

ということではありません。

 

 

 

 

私が日々臨床で大事にしている3本の柱です。

 

 

 

 

 

自分に合った靴を履き、セルフエクササイズで自己管理をしてもらい、、、

 

そこに私がほんの少し手を加える、、、

 

 

私の目指す理想像です。 

 

 

 

 

 

身体の土台となる靴を含めた足元から自分の身体を管理していく。

 

 

 

 

 

私が足を重要視している理由は、足を紐解いていくことで、足から身体の使い方のクセがわかるからです。

そして、それが予防に繋がる武器になると考えているからです。

 

 

 

 

 

まずは自分の身体に興味を持つことから始めてみてはいかがでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考文献

1)萩野 浩,転倒の疫学と予防のエビデンス,Jpn J Rehabil Med 2018 ; 55 :898-904

2)水口 慶高,要は足首から下〜足についての本当の知識〜,実業之日本社,2017

3)岩村 吉晃,タッチ,医学書院,2001

 

要は「足首から下」 (じっぴコンパクト新書) [ 水口慶高 ]

価格:880円
(2021/3/3 00:05時点)
感想(1件)

 

【送料無料】 タッチ 神経心理学コレクション / 岩村吉晃 【本】

価格:3,850円
(2021/3/3 00:08時点)
感想(0件)

 

 

 

 

 

タイトルとURLをコピーしました