どうも、masayaです。
今回は、ランニングの際にぶち当たった壁
「足の裏の皮膚が痛い」
という件について考えます。
実は年末にフルマラソンに出ることになり、6月からランニングを開始しました。
そんな時、ちょうど目に入ったのがこちら
感想(1件) |
「HOKA OneOne ボンダイ7」
TwitterやYouTubeでもオススメ!という声が多数あり、楽天のスーパーセールとボーナスが重なり思い切って購入。
このシューズを履いて20km前後の練習を開始しました。
が、ある問題に衝突。
10kmすぎから足の裏がヒリヒリするようになりました。
この赤くなっている部分です。
体力的には長く走れそうな日でも、足の裏が痛くて長く走れません。
しかもこの現象、ボンダイ7を履いた時ともう一つ条件を加えた時にだけ起こります。
それが、インソールを挿入した時。
ボンダイ+インソールでは5kmも走れませんw
何故、足の皮膚が痛くなるのか?
・ボンダイ7の特徴
・ランニングフォーム
・身体的特徴
から解明を試みます。
自分的ボンダイの特徴考察
・マシュマロクッション
・高い内側アーチサポート
メリット
衝撃吸収に優れており、長い距離を走る時に脚の疲労感を軽減できる。そのため、ランニング初心者には良さそう。
デメリット
ソールのクッション性が良すぎて接地が安定しない
慣れるまでは脚が疲れる。
自分でインソールを作成して気づいた事実
みてください。
この違い
左がボンダイ7 右がスニーカー
この部分は靴の内壁に合わせて削る部分なんですが・・・
ボンダイ7では相当エグく削らないといけませんでした。
つまり、それだけ靴自体の内壁が高く、サポートが強いと言えます。
ランニングフォーム
走っている時に何が起きているか?
横から見た時の特徴
・接地はヒール〜ミッドフッド
・中間支持で膝が大きく曲がり重心が下がる
前から見た時の特徴
・股関節軸に対して膝、足が内側
・Knee in toe out傾向
・接地した瞬間から踵が内側傾斜(Pronation)
以上のことが起きているように見えました。
ここで、もっとも問題と思われるのは、
「接地した瞬間から踵が内側傾斜(Pronation)」
していることです。
デビッド・マーティン1)は、
ゆっくりとしたペースのランニング時には、通常、踵の接地があり、ペースが早くなると、ランナーは徐々に足の中央部で着地するようになる。
と述べており、実際に私が20km走るペースは5分30秒〜6分/kmとゆったりとしたペースです。
この時、踵が内側方向に傾斜する運動が生じるのはランニングや歩行では正常です。
しかし、私の場合は過剰に生じています。
これをOver Pronation 過剰回内と言います。
このOver Pronationが起こると、Knee in toe outが生じやすくなります。
さらに、過剰な回内は接地直後から内側へ荷重を移動させるということも言われています。
2)Thomas C. Michaud(著),加倉井 周一(訳),臨床足装具学,医歯薬出版株式会社,2005.p.62より引用
このKnee in toe outにより例のこの部分に荷重が集中したことで、皮膚が剥けるという現象が起きているのかもしれません。
身体的特徴
小林ら3)は、
Knee in toe outは路面に接地した足部機能の問題や足関節、膝関節、股関節の機能低下に起因することが多いとしています。
特に、足関節の背屈制限があると、距骨下関節や足部に影響を及ぼし、これらの運動の代償作用によりtoe outを呈してしまうとしています。
私の足首はご覧の通り、膝を伸ばした状態でこれ以上あがりませんw
足首の硬さもこの皮膚の痛みに影響していそうなことがわかってきました。
どうしたら良いのか?
私の場合、
足首が硬い
↓
Over pronation
↓
足底内側荷重
↓
体重×2.7~2.8倍の負荷+20km(約2時間)
↓
ボンダイ7の内側サポート部分とぶつかり、繰り返される摩擦により皮膚が剥けたことが考えられます。
少しわかりにくいですが、左が非荷重、右がKnee inしながら荷重をかけた状態です。
ちょうど皮膚の向けたところと一致しています。
この走り方を続けていると、皮膚が剥けるだけでなく、足底腱膜炎にもつながる可能性があります。
実際に、現役時代はシンスプリントになったこともあります。
今後は、
・足首のストレッチ
・ボンダイ7に対して踵回りのサポートを工夫する
・Knee in toe outを改善するトレーニング
について工夫していこうと思います。
2023.3.12 追記
足首周りのストレッチなど、約半年以上身体のケアを行っています。
が、やはり長く走ると皮が剥けます。
1番マシ?だったのはコレ
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「シダス マックスプロテクト」
Twitter界隈では一時期流行していたように思います。
マシュマロクッション + 硬いインソール
これで硬度がちょうど良くなり歩く、走るのが楽になるというものみたいです。
また、現在では
靴のドロップが関係しているのではないか?
とも考えています。
靴にはドロップ(かかととつま先の厚みの差)があります。
一般的には7-10mm程度かと思いますが、このボンダイ7は4mmとドロップが低く設計されています。
ドロップが低い靴では、自分の力で蹴り出して前に進まないといけません。
そのため、アキレス腱などには大きな負担がかかります。
つま先に体重が集中しやすく、皮膚トラブルも起きやすいのではないかと考察しています。
シダスのインソールは
かかと5mm つま先3mm
の厚みになっています。
ボンダイ7に入れる
↓
擬似的にドロップが高くなる(4mm→6mm)
↓
つま先に集中していた荷重を分散できる
↓
皮膚トラブルが減る
それでも距離を伸ばすと皮は剥けます。
なので、今は通勤用の靴として愛用しています。
むしろ高いクッション性とつま先のロッカー形状で歩きは快適です。
文献
1)デビッド・マーティン.中長距離ランナーの科学的トレーニング.大修館書店.2001.7.20.p.12
2)Thomas C. Michaud(著).加倉井 周一(訳).臨床足装具学.医歯薬出版株式会社.2005.p.62
3)小林寛和.スポーツ動作と安定性-外傷発生に関するスポーツ動作の特徴から-.関西理学.2003.p49-57
4)Xiaole Sun.Systematic Review of the Role of footwear Constructions in Running Biomechanics: Implications for Running-Related Injury and Performance.Journal of Sports Science and Medicine.200200.19.20-37
中長距離ランナーの科学的トレーニング [ デビッド・E.マーティン ] 価格:4,400円 |
臨床足装具学 生体工学的アプローチ [ トーマス・C.ミショー ] 価格:7,700円 |