【講習会の概要】
講師:松田 現
参加者:7名(通常16名前後)
期間:前半5日 後半5日 合計10日(前後半の間は約1ヶ月空きます)
会場:GEN ACADEMY
最寄駅:JR水道橋駅 都営三田線水道橋駅 後楽園駅徒歩約5〜10分
前半はPNFの理論や哲学など、基盤となっている考えを学びます。
聞いただけではすぐに臨床に落とし込むのが難しいかもしれません。
ですが、
講習会の中でがっつりと実技があり、臨床へ活かすヒントはたくさん得られます。
前半では、パターンやマット運動を中心に学びます。
後半では、残りのパターンなどを学びつつ4日間、実際の患者様へ治療実習を行います。
最終日には軽くプレゼンと、フィードバックを受けて終了となります。
【受講のきっかけ】
これまた上司の紹介ですね(^^;
徒手的に何かすることが多く、その時は良くなっても持続しない。
効果を持続するためには自分で動いてもらうしかない…
けど、どうすればいいんだ?
なんて悩みを抱えていた時に、紹介されて興味を持ったので受講させて頂きました。
【主に印象に残っている項目】
やはりパターン!
と言いたいところですが、強く印象に残っていることが以下の3つになります。
- テクニック〜固有受容刺激〜
- 臨床推論と仮説検証作業
- 治療実習
- テクニック〜固有受容刺激〜
これは、どんなパターンや活動をやるとしてもついて回るものです。
なんならパターンとかなくても使えるかもしれません。
圧縮することで、安定を
牽引することで、筋活動を
伸長することで、運動の方向や強調を
これはPNFの基盤である「固有受容刺激」の種類です。
そして、それ以外に、10個のテクニックが存在します。
有名なのだとHold Relaxなんかも実はPNFのテクニックの1つなんです!
受講前は、PNF=パターン
という固定概念がありましたが、
むしろパターンよりも10個あるテクニックの方が大切なんだと知りました!
- 臨床推論と仮説検証作業
PNFの推論はICFに基づいています。
それを簡単にまとめてみます。
- 何が課題となっているのかを以下の2つの視点で考えます。
FAL:活動レベルの問題
CI:原因となる因子(介入する問題点)
このとき、一つのFALに対していくつもCIを考えられると
一つだめだった時、すぐに別の事へ移れます。
これが、いわゆる仮説になります。
- 評価
FALの場合は、実際の動きをやってもらい動画を撮って共有する程度でいいそうです。
CIは、出来るだけ数値化する様に心がけます。
エビデンスのあるものだけでなくても、手を伸ばした時の距離など、再現性を持って比較できれば問題ありません。
ただ、考えておいた方がいいのは、
「どこの筋のどんな問題があるのか」です
例えば、歩行Tstで股関節伸展が出ない原因を大腿直筋だ!
と部位を決めるとします。
では、大腿直筋は遠心性なのか?求心生なのか?
それとも拮抗筋との同時収縮や切り替えの問題なのか?
ここまで深掘りしていきます!
これが直接どんなテクニックを使うか?に繋がっていくのでめちゃめちゃ大事です!
- いよいよ介入
ここで大事なのは1つのCIを決めたら、そこに対する介入を集中的に行うということです。
これは、基盤の集中的治療に基づいていると思われます。
例えば、股関節伸展での大腿直筋の遠心性とCIを決めたのに
膝の伸展や体幹に対して何かをするのは違うということです。
もし、膝の伸展や体幹が気になるのなら、
別のCIとして新たに評価してから介入する必要があります。
この辺は基本的なことのように思えて、意外と難しかったです!
自分がいかに普段考えが整理できていないかを痛感しました笑
- 治療実習
本当に実際の患者様がいらっしゃいます。
初日は緊張してしまい訳のわからん行動を取ってしまいました笑
とはいえ、徐々に慣れていくし、それよりももっと良くしたい!という気持ちが先行していきます!
そして、すごくいいなと思うのが、
治療中や終了後にフィードバックがあることです。
もっとこうしたら良いとかこんなアイデアがあるなどとても刺激を受けられます。
こんなに近い距離感で大先輩の考えを聞ける機会そうはないと思います!
【こんな人におすすめ】
参加者の多くは回復期や急性期の病院勤務の方でした。
麻痺や骨折を中心に見る方にはとてもおすすめだと思います!
私のように廃用症候群中心という方も、患者さん本人に動かしてもらうことが多いので筋力も上がるし、効率的な動きができれば離床も進むと思います。
とにかく、体の動きを良くしたい!効果を持続させたい!と考えている方にはおすすめです!
【受講する前に】
私は半年前くらいにPNFのインフォメーションセミナーを受講しました。
なので、ある程度雰囲気や流れは掴んでいました。
また、パターンについても事前にある程度予習してきました。
受講生の中には職場の先輩とがっつり練習したという人もいました。
まったく無知で行くと結構ついていくのがしんどいかもしれません!
なので、受講前にはパターンの運動方向だけでも見ておくのをおすすめします。
最後に
社会に出てから10日間という長い期間講習会に参加するのは初めてでした。
新しいおもちゃを手に入れた感覚で、ワクワクが止まりません(^ ^)
休みが取れるかという問題もありますが、ぜひ皆様も受講してみてください。